クラニオセイクラルリズム(Craniosacral Rhythm)は、頭蓋骨(クラニウム)から仙骨(セイクラム)まで、脳脊髄液(CSF:Cerebrospinal Fluid)の循環にともなって起こる、わずかなリズム(約1分間に6〜12回の微細な動き)を指します。
このリズムは呼吸や心拍のように全身に影響を与える“生命のリズム”とも言われ、身体の自己調整力を反映する重要なバロメーターです。
⚙️ 理論の背景と仕組み
クラニオセイクラルセラピー(Craniosacral Therapy)は、オステオパシー医のウィリアム・ガーナー・サザーランド博士によって発展しました。
彼は頭蓋骨がわずかに動くこと、そしてその動きが脳脊髄液の流れと連動していることを発見しました。
脳脊髄液は脳と脊髄を保護し、神経系に栄養と圧の安定をもたらします。
この流れが滞ると、自律神経やホルモンバランス、筋骨格系、さらには感情面にも影響を与えると考えられています。
施術では、頭蓋骨・脊椎・仙骨に軽く触れながらこのリズムを整えることで、神経系の緊張を緩め、全身のバランスを取り戻します。
🌿 効能・効果
クラニオセイクラルリズムを整えることにより、以下のような効果が期待できます:
身体面
- 首・肩こり、腰痛、頭痛の緩和
- 自律神経の安定(交感・副交感神経のバランス)
- 免疫機能の向上
- 睡眠の質の改善
- 筋緊張や歪みの軽減
- 頭蓋内圧の調整による眼精疲労や顎関節症の緩和
精神面
- ストレスや不安の軽減
- 感情の安定、集中力の向上
- 深いリラクゼーションと安心感
- トラウマや過去の緊張パターンの解放(ソマティック・リリース)
全体的効果
- 体の自己治癒力・自己調整力を高める
- 神経・ホルモン・筋膜・循環系などの調和を促す
🚫 禁忌事項(施術を避けるべき状態)
クラニオセイクラルセラピーは非常にソフトな施術ですが、以下のような症状がある場合は施術を控えるか、医師の許可を得る必要があります。
- 頭蓋内出血・動脈瘤などの脳血管障害の疑い
- 急性の頭部外傷(脳震盪、骨折など)
- 高熱や感染症などの全身性炎症
- 髄膜炎・脳炎などの中枢神経系疾患
- 癌の転移、もしくは脊髄・脳内に腫瘍がある場合
- 頭蓋内圧亢進症(ICPが高い状態)
- 最近の外科手術直後(特に頭部・脊椎領域)
また、妊娠初期や重度の精神疾患をお持ちの方は、安全性を確認した上で慎重に行うことが推奨されます。
💡まとめ
■ クラニオセイクラルリズムとは
クラニオセイクラルリズム(頭蓋仙骨療法)は、脳脊髄液の循環リズムに合わせて頭蓋骨や仙骨に軽いタッチで働きかける手技です。
脳と脊髄を包む膜の緊張を解放することで、脳のリラックス状態を促し、全身の回復力を高めることができます。
